第3章「生物の体内環境」 PR

「高校生物基礎」腎臓のイヌリン濃縮率や原尿量などの計算問題の解き方

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今回は、「生物基礎」の第3章“生物の体内環境”に登場する腎臓における尿の生成の計算とグラフの問題の解き方を紹介します。濃縮率、原尿量、水の再吸収率、物質の再吸収量、質量パーセント濃度などの典型的なテーマについて、ポイントをわかりやすくまとめています。

演習問題

まずは演習問題として、下のスライド1にある問題を解いてみましょう。標準解答時間は20分です。解けない場合は、すぐに解説を見て解き方を確認しましょう。

腎臓の計算とグラフの問題(修正版_ver3)腎臓の計算とグラフの問題(修正版_ver3)

2022年6月19日、問4修正。2023年11月16日、問7修正。誤りをご指摘いただき本当にありがとうございます。

問題文の下の方にポイントを書いておきました。進学校での定期テストでは、問5くらいまでは定番だと思います。腎臓の尿生成の問題は解き方さえわかれば簡単なので、解答・解説を確認していきましょう。

解答

問1.120倍

問2.1200mL

問3.99.2%

問4.3565mg

問5.タンパク質は腎小体で濾過されないので尿にも含まれない。グルコースは腎小体で濾過されるが細尿管で全て再吸収される。

問6.0.1%

問7.300mg

解説

問1.濃縮率の求め方

イヌリンの濃縮率を求めなさい。

この問題は、計算問題です。ある物質の濃縮率とは、

その物質の濃縮率=その物質の尿中の濃度 ÷ その物質の原尿中の濃度

という感じになります。下のスライド1の右上の端に書いてある分数そのものです。濃縮率を求める際は、この計算さえできれば、全く問題ありません。

もし、「濃縮率とはなにか?」についてより深く学習したい場合は、下のスライド1を参考にしてもらうとよいかと思います。単純な計算式よりも進んだ理解ができると思います。

スライド2:濃縮率とは?スライド2:濃縮率とは?

左と右のビーカーにはイヌリン溶液が入っています。両方とも12mgのイヌリンが入っていることには変わりはありませんが、左のビーカーには120mLの水が、右のビーカーには1mLの水が入っています。もし、はじめの状態が左のビーカーで、水がたくさん蒸発して右の状態になったのだとしたら、何倍に濃縮されたと言うことができるでしょうか?感覚で答えてもらって構いません。

おそらく、120倍、と答えるのではないでしょうか。その「120倍」というのが濃縮率になります。つまり、「前と後で濃度が何倍に濃縮されたのか?」という質問に対しての回答が濃縮率ということになります。

ちなみに、管理人は「濃縮率を説明せよ。」という問題は見たことはありません。なので、テスト対策だけなら、最低限計算式だけを覚えていればほぼ問題ないと思われます。

濃縮率=尿中の濃度÷原尿中の濃度

問2:原尿量の求め方

10mLの尿に対し、原尿の量は何mlかを求めなさい。

この公式は、計算問題です。原尿の量の求め方も、公式のようなもので、

原尿量 = 尿量 × 再吸収されない物質の濃縮率

というように表すことができます。この計算式さえできれば、しっかり答えを導くことができます。計算式は、

原尿量 = 10mL × 120 = 1200mL

となります。

ちなみに、「再吸収されない物質の濃縮率」は問1で解答したイヌリンの濃縮率のことになります。腎臓の尿生成の問題で原尿量を求める際は、ほとんどがイヌリンの濃縮率を使います。その理由は、再吸収されない物質の濃縮率を使うことが原尿量を計算するために必須だから、ぐらいの認識で構いません。

ちなみにまたですが、原尿量をどのようにイメージすればよいかと悩んでいる方には、下のスライド3で理解を深めることをお勧めします。

スライド3:原尿量とは何を指すのか?スライド3:原尿量とは何を指すのか?

スライド3の左上方に「何mLの水があるか?」という質問がありますが、これが原尿量のことを指します。わかっている情報は、蒸発前のビーカーのイヌリン濃度が0.1mg/mL、蒸発後のビーカーでは水の量が1mLでイヌリン濃度が12mg/mL、濃縮率が120倍です。さて、蒸発前のビーカーの水量を指す原尿量の値はいくつでしょうか?

先のスライド2を見て予想が立ったかもしれませんが、原尿量はスライド3の場合は120mLです。蒸発後の水量1mLに濃縮率120倍を掛けてあげれば、蒸発前の水量として120mLが求まります。この計算方法が、原尿量の求め方になります。

難関大学を目指している人は、原尿量計算に用いる物質の特徴を覚えておくことをお勧めします。その特徴は、①体内で再吸収されない、②体内で分泌されない、の2点になります。特徴を答えさせる場合、2つ答えさせる場合が見られるので、両方覚えておいた方がよいでしょう。

原尿量=尿量×再吸収されない物質の濃縮率

※テストには関係ありませんが、1日の原尿の量はヒト成人で180Lほどにもなります。ヒトの血液量が体重の13分の1程度(これは暗記)なので、60kgのヒトで4.6kgほどになります。水と同密度として考えると血液量は4.6Lということになるので、血液が1日で約39回腎臓を通過していることになると考えられますね。

問3.水の再吸収率の求め方

水の再吸収率(%)を、小数点第2位を四捨五入して答えなさい。

この問題は、計算問題です。水の再吸収率の計算も公式がありますが、この式は考察することで簡単に導くことができます。

まずは、下のスライド4を見てみましょう。下の枠にある赤文字が公式です。この公式を導くためには、上にある図を見て理解すればよいと思います。なお、ここでは1分間あたりとして考え、原尿量は120mL、尿量は1mLとしています。

スライド4:水の再吸収率の計算方法スライド4:水の再吸収率の計算方法

もともとの原尿量は120mLでしたが、排出された尿の量は1mLになります。よって、再吸収された原尿の量は119mLとなります。あとは、原尿量や尿量のことを水の量として捉えて計算するだけです。すると、もとあった水量が120mL、再吸収した水量が119mLになるので、計算するだけになります。なお、単位は%になります。

このように、公式を覚えないでよいものに関しては、式の導き方を理解しておくだけでよいです。

水の再吸収率は、公式を暗記するのではなく、解き方を理解して式を導けるようになるのがよい。

問4.ナトリウムイオンの再吸収量の計算方法

ナトリウムイオンは10分間に何mg再吸収されたか求めなさい。

この問題は、計算問題です。ナトリウムイオンの再吸収量に関しても、公式を使うというよりは解き方を理解することが大事になります。まずは、下のスライド5を見てみましょう。

問4:ナトリウムイオンの再吸収量についての補足問4:ナトリウムイオンの再吸収量についての補足

再吸収量を計算する式は、すごく簡単なものです。それは、

再吸収されたナトリウムイオン量  =原尿中のナトリウムイオン量 ー 尿中のナトリウムイオン量 …式A

というように表すことができます。よって、原尿中と尿中のナトリウムイオン量がわかればよいのです。その求め方は、次のようになります。

  • 原尿中のナトリウムイオン量は、原尿量が1200mL、原尿中のナトリウムイオン濃度が3mg/mLなので、1200×3=3600mgが相当する。
  • 尿中のナトリウムイオン量は、尿量が10mL、尿中のナトリウムイオン濃度が3.5mg/mLなので、10×3.5=35mgが相当する。

あとは、上の式Aに当てはめて、3600-35=3565mgが再吸収されたナトリウムイオン量となります。ナトリウムイオンは99%近く再吸収されるということがわかりますね。

ある物質の再吸収量=原尿中のその物質の量ー尿中のその物質の量

元の問題はクレアチニンの再吸収にしていましたが、クレアチニンは再吸収されないので、誤った問題でした。間違った情報を公開し、大変申し訳ありませんでした。

問5.腎臓におけるタンパク質とグルコースの挙動

表1において、タンパク質とグルコースの再吸収率と排出についてどのようなことがわかるか。それぞれ30字程度で答えなさい。

この問題は記述問題です。教科書に書いてある内容を、制限文字以内でコンパクトにまとめる文章構成力が必要になります。下のスライド6を見て、要点を確認しておきましょう。

スライド6:腎臓におけるタンパク質とグルコースの挙動のまとめスライド6:腎臓におけるタンパク質とグルコースの挙動のまとめ

注意事項を2点挙げておきたいと思います。

  • タンパク質が濾過されない理由は、タンパク質分子が大きいため糸球体にある孔を通ることができないためである。
  • グルコースは細尿管(腎細管)ですべて再吸収されるが、血中グルコース濃度が高いときは尿中に排出される。(このことは、問7で知ることになります。)

今回は記述問題にしましたが、文系がセンター試験で生物基礎を選択する場合は正誤問題として登場するので、教科書に書いてある事柄は細かいところまで確認しましょう。

腎臓でのタンパク質とグルコースの挙動は、しっかりおさえておくこと!

問6.質量パーセント濃度をどのように求めるか

表1の血しょう中のグルコース濃度は、質量パーセント濃度では何%となるか。計算して求めなさい。ただし、血しょうは水と同密度として扱うものとする。

この問題は、計算問題です。質量パーセント濃度は中学校理科で学ぶものであり、高校生物基礎で習い直すものではありません。なので、改めてこのような問題として登場した場合に解くことができない人が非常に多いです。わからなかった人は、しっかり確認しましょう。

下のスライド7を使って解説を進めていきます。

スライド7:グルコースの質量パーセント濃度の求め方スライド7:グルコースの質量パーセント濃度の求め方

まず基本として、質量パーセント濃度がどのような公式だったのかを確認するところから始まります。スライド7にあるように、質量パーセント濃度の公式は、

質量パーセント濃度=溶質(g)÷溶液(g)×100

というものです。このとき、溶質と溶液の単位がgであることに注意しなければなりません。また、問題の解き方としては、溶質をグルコース、溶液を血しょうに置き換えて考えていきます。

では、まず何から始めればよいのでしょうか。手順としては次のようになります。

  1. とりあえず血しょうの量を決める。ここでは(先読みして)、1000mLとする。
  2. 問題文に血しょうは水と同密度として扱うと書いてあるので、水の密度1g/1mLを使うと、血しょうの質量は1000gであることがわかる。
  3. 血しょう1000mLに含まれるグルコースの質量は、1000×1=1000mgである(この式の1は血しょう中のグルコース濃度のこと)。1000mg=1gなので、グルコースの質量は1gであることがわかる。
  4. 血しょうの質量1000gとグルコースの質量1gを質量パーセント濃度の公式に代入すると答えを求めることができる。

問6の解き方は以上になります。

教科書や参考書、問題集では、このような問題はあまり見かけません。では、どんなときに登場するのかというと、センター試験スタイルの問題で見かけられます。問題の中で、何も前触れがなく「ヒト血中のグルコースの質量パーセント濃度は0.1%である」ことの正誤を答えさせられます。同様に「ヒト血中のグルコース濃度は1mg/1mLである」ことの正誤を答えさせる場合もあります。なので、文系でもこのような計算方法を知っておくと役に立つと思われます。どうしても苦手な人は、ヒトの血中グルコース濃度とその質量パーセント濃度を暗記しておくとよいでしょう。

濃度から質量パーセント濃度を求める、または質量パーセント濃度から濃度を求める計算方法を理解しておくと、役に立つことがある。

問7.再吸収されるグルコースの最大量は一定

表2において、細尿管で1分間に再吸収されるグルコース量の最大値は何mgと考察できるか。

この問題は、計算(とグラフ)の問題です。難易度の高い問題なので、ここで解き方を知りましょう。

再吸収されるグルコース量の最大値は、表2のそれぞれの濃度で、血しょう中のグルコース量から尿中のグルコース量を引くことによってわかります。計算した結果が、下のスライド8になります。

スライド8:血しょう中と尿中のグルコース量を計算して引き算するスライド8:血しょう中と尿中のグルコース量を計算して引き算する

スライドを見て気づいたと思いますが、再吸収されたグルコース量は300mgを超えません。よって、再吸収されるグルコース量の最大値は、300mgだと考察することができます。

ちなみに、スライド8の結果をグラフに起こした場合、下のスライド9のようになります。

スライド9:再吸収されるグルコース量はグラフではこうなるスライド9:再吸収されるグルコース量はグラフではこうなる

①のグラフと②のグラフの間が最大になったときの値が、再吸収されるグルコース量の最大値と言うことができます。わかりにくいかもしれませんが、最大値はある濃度以上で変わらないことがグラフでわかります。

問7の解き方は以上なので、わからなかった人は忘れたころにもう一度練習しておくとよいでしょう。

最大値とはいっても量を求めることには変わりがないので、冷静にそれぞれの濃度での再吸収されたグルコース量を計算してみること。

すごく参考となる書籍

※調査中

全国大学入試問題正解2023、p4-5、代々木ゼミナール講師大町尚史先生の解説が、大変参考になります。

  • 再吸収されない物質の濃縮率(イヌリンの濃縮率など)
  • 物質の再吸収率(カリウムイオンの再吸収率など)

について、よくある計算方法とは大きく違ったアプローチをされており、計算の効率化・計算時間の短縮を見込むことができます。気になる方は、書籍をチェックしてみてください。おそらく学生・教員問わず、参考になると思います。

上の書物は、進学校やある程度の規模の塾であれば、おおよそ職員室に置いてあります。先生に尋ねて閲覧するとよいでしょう。

総括

腎臓の計算問題は今回の記事で紹介したようなワンパターンなものが多いです。この記事の内容を理解しただけで、この手の問題は解くことができるようになると思います。その一方で、勉強していない人にとっては解けない問題でもあります。生物基礎を習う高校1年生ならば2学期の定期テストあたりで問題として取り組まなければならないはずなので、必ず演習しておきましょう。

ちなみに、腎臓の問題は計算問題だけではありません。腎臓の部位の名称を答える問題や、ホルモン分泌をテーマとした問題もあります。腎臓の問題は手広く取り組むのがよいでしょう。

おわりに

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以上でこの記事は終わりです。ご視聴ありがとうございました。

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POSTED COMMENT

  1. バナナ より:

    今、学校で生物基礎に入ったのですが中2でもわかりやすいような問題集やオススメの参考書や問題集はありますか?

    • シカマル より:

      バナナ 様
      閲覧およびコメントありがとうございます。

      ご質問の件ですが、私は中学2年生に生物基礎を教えたことがありません。
      なので、わかりやすさと初歩に沿って本を紹介したいと思います。

      まず、教科書の解説本についてです。
      ・田部の生物基礎をはじめからていねいに(田部眞哉、東進ブックス)
      本の内容はタイトルの通りで、初心者が始めから丁寧に理解するのに役立ちます。
      教科書で理解するのに難しい単元でも、しっかりページを割き、カラーイラストでわかりやすく解説しています。
      この本での勉強で理解が深まると思いますが、最終的には教科書での勉強に戻ってください。
      模試や入試の問題は教科書から出題されるので、教科書の隅から隅までチェックすることが望ましいです。
      (生物基礎を入試で選択するとしたらですが…)

      次に、問題集についてです。

      ①初歩的な問題集
      初歩に限定して紹介します。
      ・リードlightノート生物基礎(数研出版)
      この本は全くの素人が初級を卒業するくらいまでレベルアップするのに適しています。
      典型的な問題を多く扱っており、演習することで高校1年生の定期テスト対策くらいにはなります。
      別紙で解説がありますが、解説の丁寧さは標準的です。
      まずは、典型問題に慣れることから勉強することをオススメします。
      ただし、学校の副教材で『リードα』、『セミナー』、『センサー』、『エクセル』を使っているのであれば、それを使ってください。
      理由は、リードlightノートのレベルがこれらの簡略版であるためです。

      ②計算やグラフに特化した問題集
      生物基礎の典型問題の中には、計算やグラフの難しい問題もあります。
      上の①で紹介したリードlightノートでも出てきますが、よりわかりやすく丁寧に学ぶには次の本がオススメです。
      ・大森徹の生物|計算・グラフ問題の解法(大学受験Doシリーズ)
      タイトルの通り、この本は計算とグラフの問題だけの解説本です。
      1つのテーマでも初歩から発展まで問題とその解き方を解説しており、とても丁寧な本になっています。
      ただし、生物基礎だけでなく高校生物も含まれているので、使う際は生物基礎の問題だけを選んで勉強して下さい。

      以上が私にできるアドバイスになります。
      紹介した本については、一度書店に出向いて内容を見てみるとよいでしょう。
      また、上記はあくまで1つの意見なので、他の意見を仰いでみるのもよいかと思います。
      長文になってしまい、失礼しました。

      管理人シカマルより

  2. むつ より:

    問7で血しょう中のグルコースの量を求める際に一分間にできる原尿の量(120ml)を用いてよいのか疑問を感じました。
    血しょうと原尿ではタンパク質の量が異なるなど同じとは言えないと思ったからです。これは無視できるほどの差なのか、また全く同じ量ということなのでしょうか?

    • シカマル より:

      むつ 様
      閲覧およびコメントありがとうございます。

      結論から申し上げますと、原尿の量(120mL)はそのまま使うことが正しいです。
      問7の解説で書いていませんが、この原尿量の数値はイヌリンの濃縮率を使ったものになります。
      そしてイヌリンの性質には問2の注意点で説明しているように、
      ・体内で再吸収されない
      ・体内で分泌されない
      といったものがあり、これらの性質とイヌリンの濃縮率を元に原尿量を求めています。
      血しょうと原尿の各種物質の値は異なりますが、血しょうから原尿へのイヌリンの濃縮率は変わりません。
      また、リード文では尿生成の際にイヌリンを注射しているので、イヌリンの濃縮率を用いることが前提となっています。

      少し余談です。
      問題によってはイヌリン以外の物質の濃縮率を使うことや、求まった原尿量が120mLにならないこともあります。
      私の経験では、クレアチニンの濃縮率を使わせたり、その結果の原尿量がイヌリンの場合と異なったりしています。
      これについて、私は生理学者ではないので憶測になりますが、
      ・イヌリンで慣れている受験生の思考力・計算力を改めて問うている。
      ・生理学の現場でクレアチニンの濃縮率を用いることがある(?)
      などが考えられます。

      長文になり、また余談までしてしまい、失礼しました。

      管理人シカマルより

  3. たらこ より:

    問6の所で血しょうの量を使うとき1000mgを使っているのですがどこから出たのですか?

  4. わーたん より:

    問題3の水の再吸収率の計算では1分間1mlで計算されていますが、与えられた条件は10分で10mlなので1mlではなく、10mlで計算するのが正しくないでしょうか。

    • シカマル より:

      わーたん 様
      閲覧およびコメントでのご質問ありがとうございます。

      ご指摘を受けて、“厳密”には10mLで計算する方が正しいように、私も思うところがありました。
      問2の流れを受けて、「1190/1200*100」と計算するようなかたちがよいように思います。

      一般的な計算過程が“1分間あたり”であることが多いので、そのようにリードしたかったのですが、作問の工夫が足りていなかったと感じています。
      すぐには作問の解決策が浮かばなかったので、修正予定箇所とさせていただきます。

      この度はご指摘ありがとうございました。
      今後とも高校生物の学び舎をよろしくお願いいたします。
      管理人シカマルより

  5. たらたらこ より:

    問6について
    血しょうが1000mlのとき、1gになると思うのですが、どうでしょう。
    ちがいますか?

    • シカマル より:

      たらたらこ 様
      閲覧およびご質問ありがとうございます。

      血しょうについては、水と同密度となるので、“1g/mL”が適応できます。
      よって、血しょうを1000mLの量として扱った場合、血しょうの質量は1000gとなります。

      管理人シカマルより

  6. GFR より:

    この問題には無理があります。注射直後の尿にはイヌリンは含まれないはずですし、10分で血中濃度が一定になるとも思えません。また、そもそもクレアチニンは再吸収されません。

    • シカマル より:

      GFR 様
      コメントありがとうございます。

      専門的なご意見をいただき、とても感謝しています。
      私の無知をご指摘いただき、ありがとうございます。
      記事を編集し直そうと思います。

      これからも高校生物の学び舎をよろしくお願いいたします。
      管理人シカマルより

  7. しゅん より:

    問7で120をかけているのですが、その120という数値はどこからでてきたのですか?

    • シカマル より:

      しゅん 様
      コメントありがとうございます。

      問7の解説スライド8の①血しょう中のグルコース量の計算で用いる“120”のことでしょうか。
      この数値は、問1で紹介している“イヌリンの濃縮率”のことを指しています。
      血しょう中のグルコース濃度に“120”をかけることで、『1分間あたりに尿として排出される可能性のあるグルコース量』を算出しています。
      この捉え方が少し難しいのですが、理解できると“120”をかける意味がわかると思います。

      ご不明な場合は、再度ご質問ください。
      これからも高校生物の学び舎をよろしくお願いいたします。
      管理人シカマルより

  8. みだい より:

    すみません。どうやっても問7の問題が解けません。問題文がの中に時間に関しての記述は全くなく、突然時間に関する問題が出てきているように感じます。10mlが生成されるのは理解したのですが、そこからどのように1分当たりの尿量を出すのか。教えていただけると嬉しいです。

    • シカマル より:

      みだい 様
      コメントおよびご質問ありがとうございます。
      返信が遅くなり申し訳ありません。

      ご指摘の件について当方が確認したところ、出題に誤りがあるとわかりました。
      コメントでいただいたように、時間に関して出題の意図とミスマッチしておりました。
      改めて見直したところ、「表2が1mLの尿に適応される場合」とするとよいと判断した次第です。
      おそらくこれでミスマッチは解消されると思うので、そのように問題文や解説を修正する予定です。
      みだい様の疑問点も解決できると思います。
      この改良で疑念が晴れない場合、再度ご連絡いただけると助かります。

      この度は当方のミスで困惑させてしまい、大変申し訳ありませんでした。
      また、コメントをいただいたことで記事を修正できるので、とてもありがたいです。

      今後とも高校生物の学び舎をよろしくお願いいたします。
      管理人シカマルより。

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