今回は、メンデルのいろいろな遺伝の問題に含まれる被覆遺伝子の問題の解き方を紹介します。被覆遺伝子は現課程の「高校生物」では取り扱いはありません。なので、旧課程生物Ⅰメンデル遺伝を好んで出題する大学を受験する方は、是非ここで学んでいってください。
なお、下の記事は遺伝の問題の内部リンクをまとめたものになります。
今後、遺伝の法則の用語「優性・劣性」は「顕性・潜性」と言い換えられる予定になっているそうです。入試問題でも言い換えられる可能性が高いので、「顕性・潜性」の表現にも慣れておくとよいでしょう。
演習問題
まずは演習問題として、下のスライド１にある問題を解いてみましょう。標準解答時間は5分です。解けない場合は、すぐに解説を見て解き方を確認しましょう。
スライド１：被覆遺伝子の問題解き具合はどうだったでしょう。問題としては簡単なので、解答と解説を手早く見て復習しましょう。
解答
(1)．被覆遺伝子
(2)．白色：黄色：緑色＝12：３：１
解説
問１．遺伝の用語“被覆遺伝子”を答える問題！
この問題は知識問題です。旧課程生物Ⅰの遺伝の用語である被覆遺伝子を答える問題でした。
問題文にあるように、“ある優性遺伝子がほかの遺伝子のはたらきを上回ってはたらくとき、その遺伝子”のことを被覆遺伝子と呼びます。
被覆遺伝子をイメージ図にすると、下のスライド２のようになります。考え方は抑制遺伝子と似ていることがわかると思います。
スライド２：被覆遺伝子のイメージ図抑制遺伝子は他の優性遺伝子を抑制してしまうものでしたが、被覆遺伝子は優劣に関わらず他の遺伝子を抑制するものになります。この違いに注意が必要です。
問２．二遺伝子雑種＋被覆遺伝子の問題！
この問題は遺伝の問題です。二遺伝子雑種に被覆遺伝子の要素が入った応用問題でした。
この問題で交配表をつくると、下のスライド３のようになります。
スライド３：被覆遺伝子の問題の交配表あとは表現型を問題文から読み取るだけです。表現型は、
- [WY]と[Wy]は白色
- [wY]は黄色
- [wy]は緑色
となるので、表現型の分離比は“白色：黄色：緑色＝12：３：１”となります。
総括
旧課程生物Ⅰの遺伝の問題の応用は、さほど難しくありません。交配表をつくって、分離比は問題文に従って求めるだけです。基本さえしっかりしていれば、解答標準時間にしていた５分で解くことはできると思います。
その他の旧課程生物Ⅰの遺伝の問題を調べたい方は、下のまとめ記事を参考にしてください。旧課程の教科書にあった分だけ掲載しています。
遺伝の問題のまとめ記事
遺伝の問題について、管理人がつくった問題解説をまとめました。是非ご活用ください。
おわりに
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