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「高校生物」平成29年度プレテスト分析:大学入学共通テストは難化?

※2018年12月29日更新。

この記事は平成29年度版「高校生物」プレテストの分析記事です。

平成30年度版「高校生物基礎」・「高校生物」の管理人の個人的な分析記事に関しては、こちらの記事をご覧ください。

「高校生物基礎・生物」平成30年度プレテスト分析:生物は難化のままか?今年度(平成30年度)も大学入学共通テストに向けたプレテストが実施されました。生物に関しては昨年度とは異なり、生物基礎と生物に分かれて行...

以下、平成29年度版です。

はじめに

2020年度から始まる大学入学共通テストの難易度に興味が沸いたので、管理人は「高校生物」のプレテストを自分で解き、各種資料を見てみました。結論から言うと、プレテストと同じ難易度であれば、「高校生物」の難易度は劇的に上がるだろうと思いました。ひょっとすると、平均点は得点調整が入る前に48.39点(調整後54.98点)だった初年度並みに下がり、多くの生徒が悲鳴を上げるかもしれません。なので、この記事では平成30年度高校1年生で生物での受験を考えている方に危機感を持ってもらいたいので、厳しい結果だったプレテストの内容の分析と対策をこの記事で書きたいと思います。

※実施は2020年からのミスでした。致命的なミスをしており、大変申し訳ありません。

管理人、高校生、教師、有識者の感想

管理人の感想

管理人の感想は、「自分には総合的な力が欠けている…。」

解答欄35個に対して、管理人の正答数はわずか18個、さらに39ページ中33ページ目で時間切れ…

現在教育職に就いていませんが、高校生物の学び舎を運営する本人としては、かなり情けない結果でした。これでも昨年のセンター生物基礎は満点、センター生物は94点だったのですが、修業が足りないということですね…

では、プレテストを受けた高校3年生はどう感じたのでしょうか?また、学校現場の教師や有識者のコメントはどのようなものだったのでしょうか。

平成30年3月26日に公開された、大学入試センターの報告書から、様々な要素を引用したいと思います。

①問題の分量

…。アンケート調査において、試験時間が短かったという回答が約50%問題の文章量が多かったという回答が約70%問題が難しかったという回答が約90%であり、試験時間に対して問題の分量が多かった可能性がある。…。

このように、問題の分量が多かったかもと最初にありました。

②試験時間の長さ

無回答率は後半の設問で増加の傾向を示していること、アンケート調査において、試験時間が短かったという回答が約50%、問題の文章量が多かったという回答が約70%、問題が難しかったという回答が約90%であり、試験時間が足りなかった可能性がある

このように、試験時間が足りかなかったかもと書かれていました。

③教員アンケート例

  • 探究活動にかかわる問題は、大変よいと思っているし、授業のあり方のヒントにもなった。思考力・判断力等を問う問題が多く、若干知識を問うような問題があってもバランス的にはよいのでは、と感じた。
  • 全体的に難しいと思う。知恵を試す問題にしたいのは理解できるが、結果的に大学生が学ぶ内容を先取りしたものになり、教科書の存在意義がなくならないようにしてほしい
  • 問題文を読み解く力が必要とされているため、国語的な要素がより強くなったと感じる。
  • 問題数がかなり多い。じっくりと考えさせて解答を導き出すにはもっと時間がほしい
  • 読み取るデータが多く、60分では時間が不足する生徒が多い様に思われる現在のセンター試験を軽くこなせる程度の知識量がないとグラフの読み取り、考察までたどりつくことができない

評価する一方で、問題の難しさを指摘する教員が多かった、ということだと思います。

④生徒アンケート例

  • 60分の中で多くの図や資料を読み取る問題や、考察する問題が多く出題されていたので、今までの形式と異なる点が多かった難易度も今までよりも上がっているように思えた。
  • 基本知識を問う問題がなく、定着していることが大前提であるというのが感じ取れる内容だった。今までのセンター試験のような問題が出ると思って用語等の学習に力を入れてしまうと応用力(今回試されている力)に欠けてしまうと思うので、そういった力がつくような授業内容にするように方針が出てて下さればありがたい。
  • 生物の実力は試されるけど、学校の生物の授業とは種類が違っていると思う。教科書の発展や実験問題を授業で触れるならこういう問題もいいと思う。
  • 生物の教科書は一通り勉強したつもりだが、生物の知識を使って解く問題がほとんどないように感じられた
  • 全体的に時間が足りず、計算量も多かったと感じる。単純に難易度が高かった
  • 考察問題の量に対し、試験時間が短いと感じた。単純な知識を問う問題の量をもう少し増やしてもいいと思う。

問題傾向が大きく違うことをはっきりと捉えているコメントだと思います。

⑤有識者のコメントの概要

〇出題のねらいに照らした作問について
①評価すべき点
・出題のねらいがしっかり意識され、それに沿った作問となっており、高く評価できる。
②改善すべき点
知識の理解を問う問題と知識のみでは解けない思考力・判断力・表現力を測る問題のバランスを工夫してほしい

〇題材の選定や問題の場面設定、出題形式等について
①評価すべき点
既知ではない資料を分析的・総合的に考察させることが問題によく反映されており、高く評価できる。
②改善すべき点
・仮設を与えて、それを証明するための実験方法を模索するような問題パターンがあっても良いのではないか。

〇問いのバランスを図るうえで、留意すべき点
・思考力を試す問題以外に、教科書をきちんと勉強しておけば点数が取れる問題も混ぜる必要がある
問題文を短くするなど、問題の内容を理解するための負担を軽減する

作問のねらいの評価は高い一方で、改善点が多くあるようです。難易度を下げた方がよいという意見もあります。その一方で、初見の資料を読み解く力が必要だということも意識させられます。

一応、引用元のリンクカードをここに貼っておきます。

分析本の見解

ここでは、旺文社が出版した“思考力問題の研究:大学入学共通テスト対策編”の内容を抜粋して紹介したいと思います。あまり多くを引用するのはよくないと思うので、とくに重要なところのみを抜粋します。

最初の一言

プレテストの内容は近年のセンター試験と大きく異なる

分析に関わった熟練の予備校講師でも、そのように感じたようです。

センター試験と異なる点

第一に、難易度がまったく違う。…。第二に、知識問題の扱いが異なる

センター試験よりも難しいと明言しており、また、知識に関しては先ほどの生徒と同様で定着していることが前提であると解析しています。

プレテストの最大の難所

…。問題を解く上で有用なデータとそうでないデータが混在している。…。

データの取捨選択ができる能力が必要だと書かれていました。この能力を磨くのはかなり難しいと思います。

どんな勉強をするとよいか?

第一に、常に時間を意識し、解答のスピードを上げていくことである。…。第二に、初見の資料に対応する能力を培う学習が求められる。…。

先のアンケート内容で出たキーワードですね。

※ちなみに、先の教員のアンケートにもあったように、「多くの教員もプレテストを解けなかった。」ことはこの本にも書かれています。生徒だけでなく教員も切磋琢磨しなければならないですね、もちろん管理人の自分もです…。

紹介する内容はこれくらいに留めておきます。

詳しい内容を知りたい方は、本を購入することをお勧めします。分析をもとにした対策が書かれているだけでなく、すべてではないですがプレテストの問題の解説も載っています。この本は6教科11科目載っているので生物だけを見るのはもったいないように感じるかもしれませんが、一教科だけで見ても相応の価値があると思います。高校生にとっては高い買い物なので、学校に一冊置いてあるとよいですね。学校現場の先生方が購入されて生徒さんに伝えることを願っています。

管理人の所感

ここでは、管理人が感じたことを書いていきます。

第一に、大学入学共通テストは本当に未知数です。プレテストによって傾向は示されましたが、その傾向がすべて同じというわけではないと思います。アンケートの結果を踏まえて難易度が下がるかもしれないし、有識者の意見に沿ってこの難易度で作成されるかもしれません。未知のものに備えた勉強が必要になると思います。

では、普段どのような勉強を行えばよいのでしょう。まず1つ言えることとしては、定期試験と模試を大事にすることだと思います。

定期試験の結果は内申に反映されるので、よい点数を取ることが望ましいでしょう。仮に定期試験の問題が“定番”の問題ばかりで大学入学共通テスト対策にならないとしてもです。役に立たないと思うよりは、基礎磨きのためとか私大・国立二次対策と捉えるとよいと思います。

模試は内申に反映されないかもしれませんが、模試の問題は各大手予備校が大学入試を意識して作成しています。なので、大学入学共通テスト対策そのものになると思っておいた方がよいでしょう。多くの高校生が模試を苦手としていますが、大事なことは模試の後に復習することです。模試を通して大学入試の“流行”を知り、それに沿って勉強していくとよいでしょう。

次に言えることとしては、より早く“異質”に気づき、より早く勉強に“本気”を出すことです。

公立高校などの生徒さんは、部活が終わった3年生の夏から本気を出す傾向にあると思います。そして勢いに乗って勉強に励んで合格を勝ち取ろうとすると思います。例年ならそれでもいいと思うんです。しかし、大学入学共通テスト初年度の平成30年度高校入学生には、過去問がありません…。なので、例年の高校生よりもより一層の努力が必要だと思います。少しでも早く、大学入学共通テストがセンター試験と異質であることに気づき、それに備えることが大事と言えるでしょう。プレテストが唯一の過去問らしいものかもしれませんが、毎年夏頃に大手予備校はセンター試験対策問題集を出版するので、2020年夏には大学入学共通テスト対策問題集が登場するかもしれません。もしそれが登場したら、数冊は練習してほしいところですし、学校や塾の先生に例年と内容がどう違うのか改めて聞くとよいと思います。

総括

このような形で大学入学共通テストがセンター試験と異質であることを訴えさせていただきました。まだ、2018年10月での情報で実施まで2年ありますが、備えが必要だということが少しでもわかってもらえたでしょうか。たまたま受験の節目に当たった平成30年度新入生は、この先大変な思いをすると思います。でも、逆境を乗り越えて合格を勝ち取ってほしいと思います。新しい大学入試は情報戦です。最新の傾向を学校や塾で掴むことを意識して頑張っていきましょう。

おわり

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