第5章「生態系とその保全」

「高校生物基礎」生物濃縮の濃縮率などの計算問題の解き方を解説

今回は、「生物基礎」の第5章“生態系とその保全”に登場する生物濃縮の計算問題と考察問題の解き方を紹介します。演習問題をもとにポイントを解説をしているので、初めての人もわからない人も是非練習してみましょう。

演習問題

まずは演習問題として、下のスライド1にある問題を解いてみましょう。標準解答時間は15分です。解けない場合は、すぐに解説を見て解き方を確認しましょう。

スライド1:生物濃縮の計算・考察問題スライド1:生物濃縮の計算・考察問題

解いてみてどうでしたか。問題1は典型的な基本問題で、問題2は難しめの考察問題でした。解けた人も解けなかった人も、解答と解説を見て確認してみましょう。

解答

解答は下のスライド2のようになります。

スライド2:生物濃縮の計算・考察問題の解答スライド2:生物濃縮の計算・考察問題の解答

解説

問1.栄養段階が上位の生物は個体数が少ない!

この問題は知識問題です。栄養段階が上位の生物を選択すればよいだけでした。

教科書では、“栄養段階が上位の生物ほど個体数が少ない”ことを、生態ピラミッドの1つである個体数ピラミッドという項目で学ぶことができます。個体数ピラミッドは、下のスライド3の左の図ように表されます。

スライド3:個体数ピラミッドの図スライド3:個体数ピラミッドの図

なお、ピラミッドの下の段が下位の栄養段階、上の段が上位の栄養段階です。

なお、スライド3の右図のように、個体数ピラミッドは逆転するケースもあります。右図で示されている意味は、“1本のサクラの木に無数の毛虫がついており、さらに毛虫に寄生バチ、寄生バチにダニが寄生している”というものです。

問2.ppmの意味を捉えて計算しよう!

この問題は計算問題です。リード文のppmの意味を理解して計算する問題でした。

この問題の解き方は、次のスライド4のようになります。

スライド4:問2の計算方法(ppmを使った重量計算)スライド4:問2の計算方法(ppmを使った重量計算)

計算するときに、ミサゴの卵の重量1kgを、答えの単位mgに換算することを忘れないようにしよう。

問3.濃縮率は解き方を覚えておこう!

この問題は計算問題です。生物濃縮の濃縮率を計算する問題でした。

生物濃縮の濃縮率を計算する方法は、次のスライド5のようになります。

スライド5:生物濃縮の濃縮率の計算方法スライド5:生物濃縮の濃縮率の計算方法

“濃縮率”という単語は、生物基礎の腎臓の計算問題でも登場します。式にした場合の意味が異なるので、それぞれ解き方を覚えておきましょう。

問4.蓄積される物質の特徴は必ず覚えよう!

この問題は知識問題です。生物体に蓄積される物質の特徴を答える問題でした。

その特徴は、次の2点になります。

  • 体内で分解されにくい
  • 体外に排出されにくい

この理由のため、生物濃縮の現象が起きます。

問5.DDTの用途は覚えておいてもよいかも?

この問題は知識問題です。DDTの用途がマラリア対策だったことを答える問題でした。

問題集で見かけない問題だと管理人は思いますが、第一学習社の教科書に載っていたので問題にしました。なお、教科書には以下のように書かれていたので参考にしましょう。

ヒトのマラリアは、赤血球中に侵入するマラリア原虫と呼ばれる単細胞生物によって引き起こされる病気である。DDTは、マラリア原虫を媒介するハマダラカの駆除に有効であることから、かつて大量に散布されていた。しかし、生物濃縮されて生態系に著しい影響を与えるため、各国で使用が禁止された。その後、マラリアの患者が著しく増加したことから、2006年にWHOは必要性が高いと判断される場合に限って、屋内での限定的な使用を認めた。

※出典:第一学習社「高校生物基礎」p.203

ちなみに、DDTが生物濃縮されて鳥類の体内で高濃度になると、卵の殻が割れやすくなり、親が温めている間に割れてしまうという影響がありました。

問6.生物濃縮による公害は覚えておこう!

この問題は知識問題です。水俣病の原因である“水銀”を答える問題でした。

やや社会よりになりますが、生物濃縮による日本の公害は高校生物基礎でも覚えておいた方がよいと思います。3つ病名と原因物質を挙げておくと、

  • 水俣病 … 水銀
  • 新潟水俣病 … 水銀
  • イタイイタイ病 … カドミウム

となります。簡単なので覚えておきましょう。

問7.植物プランクトンは海水を取り込むことから考察!

(準備中)

問8.数値が高い=食物連鎖の栄養段階が多い可能性!

(準備中)

総括

生物濃縮の問題も、やはり典型問題です。計算方法はそんなに複雑ではないので理解しやすいと思います。一度理解できたら、次はおよそ解くことができるでしょう。

その一方で、難関大学では考察問題としても登場します。今回の考察問題は、難関大学志望者にとっては知識として蓄えておいてもよいものです。解けなかったとしても復習して、生物濃縮の現象をより説明できるようになりましょう。

おわりに

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以上でこの記事は終わりです。ご視聴ありがとうございました。

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